吉永小百合,吉永小百合,浅野忠信,檀れい,坂東三津五郎,笑福亭鶴瓶,山田洋次(監督、脚本),野上照代(原作),冨田勲(音楽)販売会社/発売会社:松竹(株)(松竹(株))発売年月日:2010/08/04JAN:4988105061675舞台は1940(昭和15)年の東京。
父と母、娘の初子と照美の野上家は、お互いを「父べえ」「母べえ」「初べえ」「照べえ」と愛称で呼び合う仲睦まじい家族だ。
しかし、小さな家庭の穏やかな日常は、文学者である父・滋が治安維持法で検挙された朝から一変する。
戦争に反対することが、国を批判するとして罪になる時代だった…。
不安を募らせる母と娘たちのもとに、温かい思いやりを持った人々が次々に訪れる。
父の教え子で出版社に勤める山崎は、父との面会申請のために奔走し、やがて一家から「山ちゃん」と呼ばれる大切な存在になる。
父の妹で美しく快活な久子は、思春期を迎えた初子とおてんばな照美の良きお姉さん役で、いつしか山ちゃんにほのかな想いを寄せるようになる。
そして、変わり者の仙吉叔父さんは、あけっぴろげで遠慮のない性格のため、いくつもの騒動を巻き起こすのだった。
離ればなれになった家族をつなぐのは手紙だった。
まるで日記を書くかのように毎日の出来事を父に綴る初子と照美。
そんな娘たちの成長を見守ることが母べえの心の支えだった。
そんなある日、野上家に思いがけない便りが届く…。
父べえが無事帰って来てほしいという希望。
娘たちがすくすくと育ってほしいという希望。
正しいことを正しいと言える平和な時代が来てほしいという希望。
そして母べえの存在そのものが絶望の中を生き抜くための真の「希望」。
混迷する現代に生きる私たちへのメッセージ。
受難の中で希望を抱きしめる。